プロフィール

自作曲について

中国中央民族楽団のコンサートマスターを辞して、来日したのが1988年。1990年より日本で本格的に演奏活動を始めました。自分のリサイタルのために作曲を始めたのが1992年です。自分で曲を作る必然性を感じたのも、日本での活動が大きく影響していると思います。

中国伝統曲のレパートリーのみでは、異文化の日本では容易には受け入れられないこと。二胡の表現力を深め、どの音楽にも通用するグローバルな楽器として認めてもらうためにヴァイオリン曲も演奏しますが、二胡のためのオリジナル作品で、ピアノやオーケストラなどの「西洋楽器」と共演できる曲を自ら生み出すことは、新しい時代の二胡の可能性を追求するために、そして自分の生き方を表現するために、とても自然なことだったのです。

風 韻(1992)Wind and Rhythm
「風」はシルクロードの都・西安の風景(陜北地方)を、「韻」はこのあたりの素朴な民間音楽に対する限りない愛情を表現しています。朝日が昇ってくるような前奏から、二胡による悠久の旋律が導かれます。

この曲は、最初は二胡とピアノの為に作曲され、1992年3月東京文化会館小ホールで初演されました。のちにーケストラの版が作られましたが、CDは、1994年ロシア・フィルと録音したのが最初で(BMG制作の『風韻』に収録)、2004年に王 犁(ワン・リィ)との共演でピアノ版をリリースしました(XUAレコード制作『思念』に収録)。

思 念(1993)Think of
私は南京の出身です。この曲は美しさと哀感が交錯するメロディ・ラインで、故郷を離れたあと、未だ断ちがたい故郷への思いを表現しています。

この曲も作曲はピアノ版が最初で、1993年3月、東京文化会館小ホールで初演されました。のちにオーケストラ版が作られ、「風韻」と同じように、1994年にロシア・フィルで最初の録音が行われました(BMG制作『風韻』に収録)。

2004年に王 犁(ワン・リィ)との共演でピアノ版のCDをリリースしました(XUAレコード制作『思念』に収録)。

郷間喜悦 (1993) Enjoy the Countryside
この曲は板胡を独奏楽器として、オーケストラとの共演の演奏会のアンコール・ピースとして書かれました。初演は1993年3月東京文化会館大ホールにて、東京交響楽団との共演でした。

板胡は中国東北地方の楽器で、甲高い賑やかな音色が特徴。この音色はこの地方の人々の賑やかな話し声にも通じています。快活なテンポとユーモラスな曲調が、農民たちの豊作の喜びと幸せな気分を表現しています。

のちにピアノ伴奏版と揚琴伴奏版の楽譜も作られ、録音は、揚琴伴奏版をCD『賽馬』(XUAレコード制作)の中で聴くことが出来ます。

大漠敦煌(2004)Desert of Dun Huang
シルクロードをテーマにした曲で、風景がまぶたに浮かんでくるような曲を書こうと思い、10年ぶりに作曲の筆をとりました。

大沙漠の中にある歴史の町・敦煌には古くから美しい詩、美しい物語、美しい旋律があり、今に伝えられています。美しい古都、幻想的な敦煌のイメージを表現してみました。

黄沙古道(2004)Yellow Sand Ancient Road
見渡す限りの乾いた黄土の高原。そこに横たわる古(いにしえ)の道が、絲綢之路いわゆるシルクロードです。人も煙も見えず、草木も生えない遥かなる荒野。黄土高原の地平線のあたりに見える小さな小屋。そんな荒涼とした大地を黄河が流れています。二胡だけでなく、途中に板胡が登場します。

冒頭と最後に歌声が入りますが、これは大きな船を黄河上流に遡上させるための船曳労働の唄をイメージしたものです。

以上2曲は、2004年10月、東京文化会館大ホールにて、邵 恩(シャオ・エン)指揮、東京シティ・フィルとの共演で初演されました。2004年現在、CDはリリースされていません。

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